数式は使わない。今の一段が重い理由だけ。支点から遠い質量は、同じ重さでも重く感じる。だからタックよりフルがキツい。だから膝を伸ばしたL-Sit が一気に落ちる。「レバーを短くしろ」は根性論ではない。腕の長さと体の位置で、肩へのモーメントが変わる。
距離は今日縮められる。気合は明日の腱を削る。

支点、力、負荷
懸垂の支点は、おおむね肩と手。負荷は体の重心。重心がバーから遠いほど重い。斜めのロウより垂直の懸垂がキツい。ロウで体を倒すほど重心がバーに近づき、楽になる。楽な位置で型を作って、起こしていく。距離を一気に伸ばすと、組織が間に合わない。
プランシェリーンは、手を支点に体を前へ倒す。手が腰に近づくほど上半身の質量が支点の前に出て、足が軽くなる。足が上がらない人は、脚の力不足より前の距離不足が多い。脚を上げようとして肘を曲げるのは、レバーを短く見せかけて別種目に逃げている。プランシェと呼ぶなら、肘を伸ばしたまま前の距離を足す。

段階を距離で書く
- L-Sit かかとが近いほど短い → 膝曲げ → 片脚 → 両脚
- フロントレバー 膝が胸なら短い → 片脚 → ストラドル → フル
- プランシェ 手が肩の下なら短い前傾。手が腰なら長い。脚を上げる前に手の位置を腰へ
- 倒立 腰が折れた位置は、手が体の後ろのレバーを持っている。一本はレバーを消した位置。蹴る練習ではない
- マッスルアップ 高い引きは重心をバーに近づける。近づける前に遷移すると腹が当たる。距離を縮めるのが胸までの懸垂
タックが軽い理由は、脚の質量が支点に近づくから。落ちるのは才能不足ではなく — 長さが増えただけ。開脚は左右に逃がして前後レバーを短くする。開いたまま秒数だけ稼いで満足しない。短いレバーの秒数は、長いレバーの準備。
ハンドスタンドは、一本に乗るとモーメントが小さい。腰が折れる、肩が開くと負荷が手の後ろや前に出て、指が必死になる。ズレを力で止める日と、位置を戻す日を分ける。

ミス(この3つ)
- 通過を保持と数える。 速く動くと一番キツい角度を慣性で通過できる。ネガティブを遅くする。途中で止める。止まれない角度は — まだその長さではない。
- 最初の答えが減量。 減量はレバーを軽くする。材料も減る。先に距離を縮める。
- 完成形の長さで今日を測る。 今日の長さで測る。短い位置の秒数が伸びたら5ミリ足す。

今日やること
今やる一段を、距離の言葉で言ってから手をつく。「タックだから短い」「リーンが浅いから足が重い」。言えない一段は動画の一段。言えた一段だけ2セット。止まれたら5ミリ足すか帰る。鉄棒の前で、バーから腰までの空間を指で示す。示せた長さが今日の宿題。宿題以外の技は置かない。